社会人や学生の、働き方や学びを
変えるツールになってほしい。

藤枝 慶 株式会社BIOTOPE
Brand Planner

佐宗 邦威 株式会社BIOTOPE
CEO / Chief Strategic Designer

中沢 英和 ぺんてる株式会社 デザイナー

1998年入社。筆記具を中心にプロダクトデザインから、ブランドロゴまでデザイン全般を担当。スマホアプリと蛍光マーカーを組み合わせた「アンキスナップ」等のデジタル文具にも携わる。

About

BIOTOPE(ビオトープ)

BIOTOPE(ビオトープ)は、企業や組織をひとつの生命体としてとらえ
一人ひとりの妄想や想いに熱を吹きこむ“共創型戦略デザインファーム”。

新規商品開発、新規事業立ち上げ、創造的な文化づくりなど、企業の未来づくりを支援するとともに、企業内に創造菌的な思考を培養させることで、企業の体質改善を促し、持続可能な“らしい”企業へと成長させることをミッションとして掲げている。
http://biotope.co.jp/

まずは、トレンドリサーチからスタート。教育・ビジネスの現場で見えた変化とは。

トレンドリサーチからスタート。
教育・ビジネスの場で見えた変化とは。

佐宗さん「デザイン思考に関するセミナーの講演後に、ぺんてるさんにお声がけいただいたことがきっかけでプロジェクトがスタートしました。その当初は、修正テープを題材にしたデジタル文具、というアイデアがぺんてるさんの中であったようですが、いったんそれは仮説として置いておき、まずは世の中の変化や、ユーザーの生活を理解することから始めましょうね、というお話をさせていただきました。第一ステップとして、時代の空気を掴むトレンドリサーチで文具周りの変化を調べたところ、教育現場では、アクティブラーニングのように自ら主体的に考える機会が増えてきていること、ビジネスシーンでは、ワークショップのような共創機会が増えていることが見えてきました」

ユーザーが生活する現場に出向き、ユーザーを丸ごと理解する。

ユーザーが生活する現場に出向き、
ユーザーを丸ごと理解する。

藤枝さん「次のステップは、ユーザーリサーチです。ユーザーの生活の中に入り込み、ユーザーから直接話を聞くものと、専門家などの知見が豊富な方に話を聞くという、2つのリサーチを並走するのが我々のやり方です。今回は、トレンドリサーチでの発見や文具という商品特性を考え、高校生男女と、デザイナーや情報デザインの専門家といった社会人の方々に話を聞きに行きました」

佐宗さん「おそらく、皆さんにとって最も印象的だったのが、女子高生のお宅におじさん4人で出向いた調査じゃないでしょうか(笑)。ユーザーの生活が分かる現場に直接出向き、ユーザーの日々を丸ごと理解することが大切です」

ワークショップの場で使う「ふせん」。そこから見えてきた新たなニーズ。

ワークショップの場で
使う「ふせん」。
そこから見えてきた新たなニーズ。

藤枝さん「それらの結果を踏まえつつ、ワークショップの専門家の方にお話を伺った際に、会議で使うふせんを組み替えられるようなものがあればいいよね、という発言が出てきました。それがアイデアの原型です。同じタイミングで、情報デザインの専門家である富田誠教授からも、会議で使うふせんが、持ち運びに不便とか、大きすぎるとか、色が余計で使いにくいというお話を聞いて」

佐宗さん「一方で、アナログで書くことで発想が広がる、アナログの質感にはすごく価値があるという話も調査の中で出ていました。そうした発見を煮詰め、デジタルとアナログの価値を融合して生まれたものがKumikae-Noteです」

実は、手書きこそが効率よく発想するための方法論。生産性が上がれば"働き方改革"につながる。

実は、手書きこそが効率よく
発想するための方法論。
生産性が上がれば
"働き方改革" につながる。

藤枝さん「デジタル全盛の時代ですが、手書きってデジタルよりも遅くないと思っています。むしろ、デジタルよりも効率が良くて実は、手書きが一番早く発想が進む。」

佐宗さん「ペンフィールド・ホムンクルスの脳地図によると人間の神経細胞の3割近くは手にあると言われています。だから、発想するために手を動かすというのは、ものすごく合理的なんですよ。この商品は、間違いなく働き方改革につながると思います。資料作りといったムダな作業が減って、考える作業に集中できることで生産性がアップする。社会人だけでなく、中高生の学びを変えるツールにもなり得ると思います」

Pick UP !

Kumikae-Noteで「9マス企画書」のススメ

インタビュー中に突如「思いついた!」という藤枝さん。Kumikae-Noteの使い方の1つとして、9マスで企画を語る「9マス企画書」を発案されました。

「中央にタイトルを書いて、周辺に詳細情報を埋めていく。左上から1マスごとに、企画背景、過去状況、現在状況の話が合って、そしてコンセプトの話、イメージ図、収益構造といった詳細情報をまとめる。ちょうど9枚ぐらいで収まります。これからの時代は『企画は9枚で語れ!」です(笑)」

Kumikae-Noteで「9マス企画書」のススメ